メジャーとかマイナーとかそもそもそこにこだわる必要があるか。
こうやってブログを書いたり、Twitterやmixiを使ったり、またははてなアンテナやRSSリーダーで情報を集め、気に入った記事があればはてなブックマークに登録するなど、気ままにネットツールを利用していますが、こういうのを当たり前に使っていると、一般的な世界とは認識が離れていくもんです。使っている人にとっては当たり前のツールでも、知らない人・使わない人にとっては「なんじゃそりゃ」です。「自分の常識は、他人の非常識」であることは珍しくありません。
これはまさに僕が日ごろ思っていること。最近はTwitterの集まりに参加することが多く、そこでは「Twitter」はもちろん「RSSリーダー」とか「はてな」とか、そういったネットツールについての話は大抵通じます。でも、一旦外に出てしまうと、通じることなんて皆無。今僕は大学生で、文系学部に所属していますが、そこの知り合いにTwitterだの、はてなだの、そんな話が通じる人なんて滅多にいません。滅多に、というか、全く。
それに、この思っていることは今に始まったことじゃない。僕は父親の影響で小学校を卒業するくらいからインターネットを常用しているんですが、その頃なんて、一家に一台すらパソコンがない時代。携帯だって、同じ年代が持っているということはほとんどなかった。なので、パソコンをやってる、ネット・メールをやってるってだけでオタク呼ばわりされてました。まぁそんなことはどうでもいいんですが。
でも、こういうことをメジャーとかマイナーとか、そうやってこだわる必要があるのかな、と思うのです。
「はてな」はメジャーなのか、マイナーなのか
はてながスポーツならオリンピック種目になってもおかしくないくらいの人口がいるわけ。
それってそんなマイナー?
読書人口より多いネット人口、ラグビー人口より多いはてな人口。
ちょっとさ、自分たちを「マイナーの壁」に押し込めるのは、もうやめた方がいいんじゃない?
確かに、そこに所属する個体数からみれば、割合的にはラグビーを越すかもしれない。でも、インターネット人口を総数とするのであれば、「所属する個体数」じゃなくて「認知度」を見ないといけないんじゃないかな。
ラグビーは詳しいルールはしらなくとも、その名前を聞いたことないっていう人のほうが少ないと思う。大体どういうことをするのかっていうのもちょっと想像できたりはする。でも、ラグビー自体をやったことある人、本気でラグビーをやってる人と考えると、そう多くないことは容易に考えられる。
はてなの場合は、「はてな」と聞いたときに「?」以外を思いつく人がどれくらいいるのか、とそう考えてみれば、本当にメジャー?というところに行き着く。インターネット人口を総数とするなら、ね。
でも今度は、ネットヘビーユーザーからしてみれば、はてなを知らないっていう人のほうが少ない。じゃぁやっぱりメジャーってこと?
つまり、メジャーとかマイナーっていう概念はどの集合で見るかによって大いに変わってくる。ネットライトユーザーを含めればマイナーになるし、ヘビーユーザーだけならメジャーになる。*1
メジャーであることがそんなに重要か
「ネットに入ってこない人たち、とくにブログにも興味のない人たち」を敢えてネットに呼びこんだり、ブログ界隈に誘い込んだり必要はないのではないだろうか。そこまで範囲を拡げて考えなくてもいいのではないか。「たまに来る客より常連客を厚遇しろ」とまでは言わないにしても、たいして興味のない客まで呼び込むよりは必要としている客を大事にしたほうがいい気がする。
全くその通りだと思う。ライトユーザーにとってマイナーで、ヘビーユーザーにとってメジャーなところへ、無理矢理引きこむ必要はない。サービスを運営する会社であれば、そりゃ使ってくれる人が多ければ多いほうがいいだろうし、インターネット人口総数を基準にしたメジャーになりたいのは当然だと思う。
でも、(これは僕の考えだけど)ヘビーユーザーからすれば、そのサービスがメジャーになることはそんなに重要なことなのか。むしろある程度マイナーのままのほうがいいんじゃない?
mixiがいい例で、mixiのサービスが開始された頃はヘビーユーザーがこぞって参加したんじゃないかな。そこへ、ライトユーザーが一気に入ってきたもんだから、また別のマイナーなところへ、ヘビーユーザーは移行した。移行っていう言い方は語弊があるかもしれないけど、言いたい事は汲み取ってもらえるんじゃないかと思う。
ヘビーユーザーってつまり、所謂「イノベーター」とか「アーリーアドプター」って言われる部分の人たちなんですよね。新しいもの好きなんですよ。マイナーなところが好きなんですよ。
マイナーだって悪いことじゃない
これっていわゆるオタク系に見られる特徴よね。自分をマイナーだとおとしめて自嘲する。あるいは一種の優越感にひたるっていう。
その通りです。「はてな」とか「Twitter」とか友達に話せない、話しても分からないっていうのでヤキモキするけど、それと同時に一種の優越感に浸って、それ自体を楽しんでる。
でも、何故そんな優越感に浸って楽しんでるかっていうと、そこにマイナーの楽しみがあるんですよね。マイナーだからこそ体験できることが結構あったりする。
たとえば「Twitter」。開発の方々には申し訳ないけど、マイナーですよね。でも、だからこそ、Twitter開発の方とより身近なところで会話ができる。飲み会とかあるしね。こちらも申し訳ないけど「はてな」だってマイナーで、この頃できた「はてなクラブ」っていうのに登録すれば、京都の本社にいって、開発の方々と非常に近いところで意見交流できたりする。
マイナーなところって、基本的にまだまだ未熟で完全体じゃないんですよね。そこに参加することで、身近なところでその成長を見守っていられる。そういう楽しみをしてる人って少なくないんじゃないかなって思うんです。メジャーになればなかなかそういうことってないんじゃないかなぁ。
メジャーとかマイナーとかにこだわる必要はない!
成長を見守っていられるとはいいながら、その反面ではメジャーになることを少し恐れている自分もいるわけでして。そう感じている人は僕だけじゃないはず!だから、メジャーとかマイナーにこだわる必要はないんじゃないかなぁ。
でも、それらサービスがビジネスである以上メジャーになることが悪いわけじゃない。
ま、いずれにしても学生と話していると「わかっている人」と「わかっていない人」の間の川の深さに気付かされてしまう。現状のサービスは「わかっている人」目線でつくられているし、運営されている。そのために非一般的な世界になっているんだなあと思う次第。オレみたいな非ITの普通のネットユーザーですら、一般的には異常であるってことが何よりそれを示してると思いますよ。もっとうまくいく方法はあると思うんだよな。こんな楽しい便利なツールがあるんだから、みんな使えばいいし、使いやすいようになって欲しいなあと思う今日この頃でした。
皆が使って、皆が使いやすくて、流行る、メジャーになるってことはとても喜ばしいこと。皆が「はてな」「Twitter」をどんなものか認知できるならその方がいい。だって、「Twitterのオフ会でね」って友達に言うと「Twitterって何?」って返ってきて、このなんとも説明し難いサービスを「チャットみたいな感じでね、あ、でもミニブログっていって実はブログでね・・・」とかアタフタしながら説明することもないんだから!(笑)
そうは言っても、メジャーになることに少し抵抗感を感じている自分もいるのは事実。難しい。・・・締まり悪っ(笑)
*1:これ以降は便宜上「インターネット総数からみた意味」でメジャー、マイナーという言葉を使います